平成18年 南 仏 便 り



 我が家から車でドイツとの国境まで2時間ほど。その後5、6時間かけてドイツを西に向かって横断すると、フランス領です。ドイツとフランスの国境は、入国検査も何もありません。フランスに入ってさらに5、6時間走ると、やっと南フランス ― プロバンス地方です。目指すはアビニョン。

 アビニョンにはその昔、教皇庁がありました。1305年に即位した教皇クレメンス5世以降、教皇座はローマを忘れて、68年間アビニョンに留まりました。有名な「教皇のバビロニア虜囚」です。1378年にグレゴリウス11世が教皇座をローマに戻すと、フランス人は別の教皇クレメンス7世を立てて、日本の南北朝の対立のような形となるのですが、苦手な世界史はさておき、アビニョンは歴史の香り豊かな、明るいしゃれた街でした。


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 教皇座のあった宮殿と、大道芸人もいる広場




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 歌で有名なアビニョンの橋
 橋の上で踊るのはちょっと怖いような、細い橋です。
 戦闘や洪水で一部が流されて以来、修復される事はなかったそうです。






  通りがかった街角




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   こんなかわいい食器のレストラン、特産のシーフード盛り合わせ





 次は、おとぎ話のような街、カルカソンヌを紹介します。

アビニョンよりさらに3時間ほど、車で西の方に行くとカルカソンヌです。ここには、可愛い歴史保存地区があります。

 前にポリチカを紹介した時に、町を取り囲む城壁の話をしましたが、ここカルカソンヌは、この城壁で囲まれた小さな要塞都市がそっくりそのまま保存された、世界でも貴重な歴史遺産としてユネスコに登録されています。ポリチカと違う点は、ポリチカは歴史建造物の城壁の中に、市庁舎もあれば、学校も劇場もあって、今も町の人々が、静かに普通に生活しているのに比べ、このカルカソンヌの保存地区は、すっかり観光スポットとなっている事です。二重構造の城壁の内部は、教会、博物館の他は、ホテルやレストラン、土産店がぎっしりと並んでいて、まさに観光客のための施設、といったところです。



正面入り口。残念ながら雨でした。






兵士をリードしたカルカスの貴婦人の像。








町の中心部。雨でもこれだけの観光客なので、
お天気だとすごい人だかりでしょうね。




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内部の城壁。散歩道になっています。






城壁から周辺の眺め。視界が悪くてごめんなさい。




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遠くから眺めた全景です。

この頃には雨も上がりきれいに晴れました。夢の中にいるような、絵本を開いたような、鮮やかな光景に、ただただ驚きでした。






 最後に、泊まったホテルの前の港風景と、ホテルのテラスレストランの眺めを加えて終わりにします。海辺のセテの町でした。



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