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ボートで!プチ・フルムーン! 2005年5月27日



このところヨットの魅力に取り付かれていたが、いざヨットに乗るとなると、自分ひとりでは操船できないので海には出られない。


先日「母の日」があったので、妻にもなにかしてあげられないかと思っていたところ、レンタルボートの店が意外と近い場所にあることが分かった。妻は、6月3日の佐義さんの追悼クルーズでたくさんの人を乗せるのを非常に気にかけている。それでは、一度妻にも乗ってもらって、ついでに「母の日」に何もしてやれなかった代わりにしようと思い立った。


ほんの短い海上散歩だが、私にとってはささやかな「フルムーン」の気持ちである。でもキャプテンとして安全第一は守らなければならない。


妻をモデルにして、写真を撮る事にした。妻にも海のすばらしさをわかって欲しいので記憶に残るように写真を壁にでもかけようと思う。我々夫婦にはプチ・フルムーンであり、6月3日に予定している佐善幸雄さんの追悼クルーズの予行演習でもある。その模様を報告します。


 当日の天気予報:

 曇り時々雨
 風=北北東の風やや強く
 波=1メートル



これは本来出航を取りやめったほうが良い天候であった。風が強いこと、そして波が0.5メートルが限度でそれ以上は、船が波に揺さぶられて安定して走れないからだ。それでも、ゆっくり走れば何とかなるだろうと、出航を決断。






左側がSRVのモーターボート。運転席のフロントガラスが無くなっていて、後でそれがとんだ災難につながった。船も使い古されて美しさは期待されないほうが無難である。






船の先端部に座った妻。後ろはホテルオオクラとMOSAIC。この時点で妻も落ち着いているが、妻は私と同じでジェットコースターには、乗れないタイプ。私は、モーターボートに乗りなれているので船の揺れには慣れていたが、妻は、出航後すぐに左右に揺れた途端に、「キャー、怖い、家に帰ろう!」叫びだした。この時点まではずっと神戸港の防波堤の内側を走っていたが、実は防波堤の外のほうが、波は凪いでいた。






船の座席は、運転席の前に2席あるがもし、波しぶきをあびたらびしょ濡れになるので、運転席と後部座席の間に組み立て椅子を並べてみた。スペース的には、大丈夫であるのは確認できた。





組み立て椅子に試しに妻に座ってもらった。






ポートタワーの前を通過するが妻は、こわばったままであるが無理をしてポーズ。






明石大橋を目指して防波堤を出て走っているところ、風が強くこのとき風は後からの追い風で、穏やかに走る事ができたが、この時点で折り返しの悲惨な波しぶきの嵐には全く気付かなかった。







明石大橋に近づいて端の真ん中付近をくぐろうとしたところ、海峡の波は3メートルから4メートル。もっと岸に近くの端を行けばよかったのかもしれない。目の前に山のような波が見えた、妻が「もう、戻ろう!」と言った。確かに強行すれば、船が転覆する事も充分有った。さすがに、私も怖くなって折り返す事になった。

それからが、大変である。今度は向かい風。波しぶきが船を覆う。体は大きなバケツで水をぶっかけられているような状態がずっと続いた。頭の先から足のさきまでびしょ濡れ。





妻は、言葉も出ずにひたすら波しぶきに絶えているが、今にも泣きそうである。以上が、5月27日の報告ですが、たった一つ良かった事は、雨がふらなかったことかもしれないが、もし降っていても結果は同じくびしょ濡れである。

何せ海の上では、小型の船はどこかに止めて、一度休憩とかレインコートに着替える余裕など無いのである。走るのをやめると、途端に潮の流れにまるで木の葉の様にくるくると回り始めるので、船を止める事ができない。

とにかく、私の判断は結果として間違いであった。もっと波の少ない防波堤の内側だけを走るべきで、小船で防波堤を出て明石大橋の真ん中を通過しようとするのは、危険この上ない。

6月3日の実施条件は、波の高さが.0.5メートルである事。風が無い事が必須条件になる。





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